QRコード開発元の公式アプリ「クルクル」の活用術を徹底解説します。 広告なし・完全無料で使えるこのアプリの魅力から、巧妙化する詐欺から身を守る方法、便利な裏技まで、QRコードのすべてをまとめました。
QRコード詐欺が増えている背景とリスク
QRコードは「見た目では内容が判別できない」という特性があり、そこが巧妙に悪用されています。
短縮URLのリスクと悪用手口
- 設定の書き換え:リダイレクト(転送)機能を利用し、最初は安全なサイトを見せ、後から詐欺サイトへ飛ばすよう書き換える。
- 期限切れURLの再利用:有効期限が切れた短縮URLを第三者が取得し、危険なサイトへの誘導に利用する。
- 中間広告の罠:転送時の画面に詐欺的な広告を表示し、クリックを誘発させる。
視覚的な判別の難しさ
ドットの集合であるQRコードを目視で判別するのは不可能です。公共の掲示板にある本物の上に、巧妙な「偽シール」を貼られても気づくのは極めて困難です。
身を守るためのドメイン確認ステップ
読み取り後、即座にページを開かないことが最大の防御です。以下の手順で信頼性を確認しましょう。
ステップ1:トップレベルドメインをチェック
URLの末尾(.jpなど)を確認します。
- .co.jp:日本国内の登記企業専用。最高レベルの信頼性。
- .jp:日本国内に住所があることが条件。比較的高い信頼性。
- .com / .net:誰でも取得可能なため、信頼性は一般的。
ステップ2:Whoisや検索演算子で詳細調査
- 管理者を調べる:develop.tools等のWhoisツールを活用。
- サイトの実績を確認:Googleで
site:ドメイン名と検索し、Googleにインデックスされている正しい実績があるかを確認。
Google検索カスタムツール|検索演算子を簡単設定
site:や完全一致など、高度な検索をボタンひとつで実行できる無料ツールです。
公式アプリ「クルクル」を推奨する理由と設定
- iPhone (App Store):クルクル - QRコードリーダー(iPhone)
- Android (Google Play):クルクル - QRコードリーダー(Android)
- Web版:クルクル マネージャー(Web)
標準カメラよりも、デンソーウェーブ公式アプリ「クルクル」が推奨される最大の理由は「安全性」です。
- ワンクッション機能:アクセス前にURL全体を確認可能。
- 広告なし:操作ミスによる意図しない広告クリックを防ぐ。
おすすめの安全設定
- 【開く前に確認メッセージを表示】:ONに設定し、URLを目視確認する。
- 【ブラウザ設定】:「外部ブラウザ」に設定し、使い慣れたブラウザの安全機能を通す。
- スコープモード:密集したQRコードから特定の1つだけを正確に読み取るときに活用。
便利な裏技と応用テクニック
PCや保存画像からの読み取り
ブラウザ上のQRはGoogle Chromeの「Googleレンズで検索」が便利です。
また、広告無しでブラウザでQRコードを読み取るツールも作成したので活用してください。
広告無しQRコードリーダー|カメラ読み取り【無料】
PCやスマホのカメラ、または保存された画像ファイルからQRを自動認識して解析します。
知っておきたい「誤り訂正能力」とデザイン
QRコードには汚れや欠けを修復する機能があります。レベルHなどの高い設定にすると、コードの30%が隠れても読み取り可能です。これにより、中央にロゴを配した「デザインQR」が可能になります。
ただし、情報を詰め込みすぎるとQRの密度(セル数)が増えて読み取りにくくなるので注意が必要です。
静的QR・動的QRの使い分けと作成ルール
QRコードを作成する際は、その寿命とリスクを理解しておきましょう。
| 種類 | 特徴 | リスク |
|---|---|---|
| 静的QR | 情報が直接書き込まれる(Wi-Fi等) | 後から内容を変更できない |
| 動的QR | 短縮URLを介して転送する | サービス終了時にリンク切れになる |
お洒落なデザインQRを作成するには qrframe などのツールが便利です。
QRコードもデザインの一部として取り入れることができるようになります。
qrframeを翻訳して使うことで、日本語でも使えますが、日本語でデザインを変更できるツールがよい場合は、デザインQRメーカーもお勧めです。
特殊なQRコード生成ルール
下記の方法を使いQRコードを作成すれば、よりスムーズに設定ができるようになります。
- メール作成(mailto):読み取ると宛先・件名・本文が自動入力されます。
mailto:宛先?subject=件名&body=本文 - Wi-Fi自動接続(WIFI):パスワード入力の手間を省けます。
WIFI:S:SSID;T:WPA;P:パスワード;; - 電話発信(tel):打ち間違いを防ぎます。
tel:電話番号
メール作成コードの記述ルール(裏技)
手動でメール作成用のQRコードやリンクを作成する場合、以下のルールを覚えておくと便利です。
- 改行を入れる:本文内で改行したい場所に
%0D%0Aと入力します。 - スペースを入れる:半角スペースを入れたい場所に
%20と入力します。 - 演算子の使い分け:宛先の後は
?、複数の項目(件名と本文など)を繋ぐときは&を使います。ただし、項目が空の場合は、これらの演算子も省略するのがマナーです。
【メール用コード生成ツール】
【Wi-Fi用コード生成ツール】
配布側のエチケット:信頼を勝ち取る3原則
- 短縮URLを避ける:透明性が信頼に直結します。
- URLを併記する:QRが読めない環境の人への配慮にもなります。
- テストの徹底:古い機種や低価格スマホでも読めるか確認しましょう。
正しく使えば、QRコードは世界を広げる強力なツールです。安全・便利な機能を使いこなしましょう!

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